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警察に自転車泥棒と間違えられる

おそらく短い人生でそう何度も何度も体験することじゃないので、記念に記事にしますが、
別に楽しい話じゃなくて、むしろ不快になるような話なので、読まないほうがいいかも(笑 …

週の頭はいつも疲れ気味で、仕事も終わってヤレヤレと退社。
うちは電車で通勤しているのですが、最寄の駅までは自転車を使っています。

で、帰りに電車を降りて、駅を出て、自転車に乗ろうとしたその時。

「ちょっといいですか?警察の者ですけど」

人の気配が無かったのに、背後から突然声を掛けられ、かなり驚いた。
見た感じ、白髪で定年間際のおじさんといった感じ。
上着を着て、帽子もかぶってないので、言われるまで警察の人だとは分からなかった。

「警察の者ですけど」

はい。

「この自転車、誰の自転車?」

は?

「これ、誰の自転車?」

え?・・・僕の自転車ですけど・・・。

「君、名前は?」

・・・Kawasemiと言いますけど。

「この自転車、防犯登録が剥がされていて、
 車両番号も君と違う人の名前になってるんだけど、どうしたのこれ?」

えっ、あ、これ譲って貰ったんですけど。

「貰った?誰から?」

えーっと、えー、あー、それはですね。

「何?貰ったのに誰から貰ったのか分からないの!?」

いや、違うんです。えーっとそれはですね・・・。

「貰った人の名前がすぐ出てこないなんておかしいんじゃない!?」

いや、実は僕じゃなくて親父が貰ってきたものでして。

「お父さんが?誰から?」

いや、誰とかではなくて、親父が以前大学に勤めていた時期がありまして。

「は?どこの大学?」

●●大学です。親父がそこで以前働いていまして。

「大学の誰から貰ったの?」

いや、その大学で、まぁ、いわゆる忘れ物というか放置自転車ですよね。
それを廃棄処分する前に譲ってもらってきたものでして。

「つまりお父さんが大学の用務員かなんかをやっていて、そこで貰ったものだと?」

ええ、そういうことです。

「あのさぁ、防犯登録がこんな風に剥がされているといかにも怪しいでしょ?
 で、こちらで先に車両番号調べたんだけど、君が違う名前だっていうからさ」

いや、譲ってもらったときに、防犯登録は剥がしといてね、って言われたんですよ。

「ふーん。君も自分で見て怪しいと思うでしょ?こんな風に剥がされていると。」

ええ、まぁ、そうですかねぇ?

「ちょっと住所教えてもらっていい?免許証とか持ってる?」

・・・なんていうやり取りが、実際は15分くらいですかねぇ、あれやこれやと続きまして。
それ以降は、「こんな風に防犯登録が剥がされていると怪しいだろ?」という同じ話に、
何度もひたすら同意させ続けられて、最後は「もういいよ」って言われようやく放免に。

何というか、いろいろ言いたいこともありますが、とりあえず自分への反省が先ということで。
まぁ、結局単にうちが無学というか無知というかそういうだけの話でもあるんで、
恥ずかしい話ですが、今まで全く知らなかったことを、今回の件で勉強しました。

●自転車の防犯登録は義務
 実は全く知らなかった事なんですが、自転車の防犯登録は、
 「自転車の安全利用の促進及び自転車の駐車対策の総合的推進に関する法律」で義務付けられています。
 てっきり利用者の任意で登録するものだと思ってました。
 つまり、自転車に乗る者全てに対し、正確な防犯登録は法律で定められた義務であり、
 譲渡や売却時は剥がしたりするだけではなく、必ず再登録が必要だったわけです。
 うちには、そもそもそういう認識が全くありませんでした。
 ちなみに、罰則はありませんので、義務とは言え、実態はかなり緩い感じみたいですが、
 法律は法律ですから、状況によって職質や指導される可能性は大いにあるという事です。

●自転車の防犯登録と車両番号は紐付けされている
 既に相当昔の話で、誰から聞いたのかすら忘れましたが、
 「自転車の防犯登録には名前が登録されていて、盗難されたら警察が調べてくれるもの」
 という認識が自分の中であったのですが、これが若干間違っていたみたいで、
 自転車自体にも車のナンバープレートのような「車両番号」が存在していて、
 防犯登録はこの車両番号と紐付けされることによって登録されているとの事です。
 つまり、防犯登録シールが無ければ自転車を盗んでもバレないというものではなく、
 車両番号のみでも登録者のの個人情報は追跡できるという事です。
 自転車をお持ちの方は、一度自分の車両番号の位置を確認してみるのもいいんじゃないかと思います。
 お店で普通に売られている自転車であれば、必ず全ての自転車に車両番号が付いているそうです。

つまり、防犯システムとして機能しているものに対して、あまり変な事は言いたくはないのですが、
実際に人が乗っていない状態の、昼間に自転車置き場で行われる自転車検問の場合は、
実際に「盗んで使用されている自転車」よりも、「本人に使用されているが防犯登録がない自転車」の方が、
圧倒的に警察の目に付きやすく、職務質問される可能性がかなり高かった、という事のようです。
盗難自転車であっても、被害届けが無い限り、所有者さえ確認できれば区別の付きようがありませんし。
まぁ、自転車を盗まれてどれくらいの人が盗難届けを出しているのかというのも気になりますが・・・。

とは言え、こういう事を知らずに適当に過ごしていた自分にも大いに過失があるわけで、
ちょっと今後このような事にならないように、いろいろやっていかなければ、と。

・・・と、思うんですが。うん。そう。自分が悪いんですけども。

やっぱり、初めて本格的に質問を受けると、やっぱりいろいろ気になってしまったので、
もうちょっとこうして欲しいみたいな部分もあります。

いや、まぁ、ていうか単なる愚痴なんですけどね(笑

●出会い頭にいきなり窃盗犯扱いされる
 既に声を掛けられた瞬間からあまり穏やかじゃない雰囲気です。
 こっちは面食らっている状況なんだから、挙動不審にならない方がおかしいでしょうに。
 追撃するかのような視線もかなり痛いです。
 別にサービス業じゃないけど、もうちょっと何とかならんもんでしょうか?
 普通に話しかけてくれれば、こちらも普通に応対できますんで・・・。

●矢継ぎ早に質問を被せてくる
 おおまかな内容自体は上で書いたとおりなんですけど、
 実際はこちらが話している途中に割ってどんどん次の質問をしてきます。
 相手に考えるスキを与えないみたいな、変な伝統テクニックでもあるんでしょうか?
 正直、かなり自分の話を伝えづらいです。
 人によってはこんなんでも交番まで連れて行かれたりするケースもあったりするのかなぁ。

●なんか必死に正当化してる
 うちの自転車が盗難品ではないと分かると「だってこんなの怪しいだろ?」的な発言を連発されて、
 正直、かなり心象が良くなかったです。もちろんうちに落ち度があるのは確かなんですが、
 別に「防犯登録が必要」という旨を伝えてもらうだけで問題なかった気がします。

●そして指導とか案内は無し
 そういえば、話の途中で「自分の名前で改めて防犯登録する事はできるんですか?」と訊いたら、
 「うん、できる。できるよ。」という答えが返ってきたんですが、今よくよく考えてみると、
 「できる」ではなくて、「しなければいけない」なんですよね。
 こちらは、明らかに義務化されているのを認識していなかったわけですから、
 もうちょっと適切な指導とかあると嬉しかったなぁ、と。
 警察署で防犯登録をしてもらえるとか、全然知りませんでしたし。

・・という愚痴はさておき、情報は出揃って、さてこれからどうしたものやらと苦慮しています。

法律はさておき、今使っている自転車の防犯登録をするのはあまり現実的ではないっぽいです。
というのも、既に他人の車両番号が入ったものを登録するのはかなり難しいらしく、
譲渡を証明できる書類が必要との事で、粗大ごみを譲ってもらったのでそんなものありません。
相当ボロい自転車ですし、こういう事に労力を割くなら、買ったほうがいいという結論になります。

別に罰則はないとの事なので、このまま乗り続けても即逮捕ってわけではないんでしょうけど、
(たぶんNHKの受信料を払わないのと同程度のレベルかと・・・笑)
今日のような職質の度に同じ事を説明するのはさすがに疲れますねぇ。

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